医食同源という言葉を思い出させることがあった。料理を作るのが大嫌いな友達が、レトルト食材、冷凍食品、お惣菜、化学調味料をふんだんに使った食事をしていたら、体に異変が起きた。これが本当に大変な病気だった。
医食同源という言葉を噛み締める事件
医食同源とは、日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防し、治療しようとする考え方。 「医食同源」という言葉自体は中国の薬食同源思想から着想を得て、近年、日本で造語された。中国では医食同源という日本製の言葉が逆輸入されている。
友人の体に異変が起きた。「食事をすると口が痛いの」という。「レモン食べたら死にそうになるくらい痛い」
友人は「虫歯」を疑った。歯医者さんに行ったら「虫歯ないですけど」と言われて「でも、痛いです」と返事してたまたま歯医者さんが口の中を確認したら「あああああ!あった」と騒ぎ出した。
歯医者さんで見つかった腫瘍
歯医者さんが見つけたのは、舌の裏側にある1センチ近い赤い膨らみ。
もしかしたら、舌ガンかもしれない。
そう思った歯医者さんは大学病院に紹介状を書いてくれた。
翌日、紹介状を持って大学病院に行ったら「検査します」と言われて3時間もいろんな検査をした。
結果は、「舌にできた腫瘍だった」。
もしかして、舌を切除されて言葉を失い、味覚も失うの?
この恐怖で泣き崩れた友人は、誰かに話を聞いて欲しいとそこらじゅうに電話を始める。
歯医者さんをやっている高校時代の同級生からのアドバイス
病理学の細胞検査の結果を見ていないからなんとも言いないけれども、早く切ってしまった方がいい。
気楽な返事である。友人は真剣い話していた。なのに、「早く切れって?」どこで?
さらに知人のやたらと口うるさいおっさんから、東京医科歯科大学が一番じゃないの?と言われた。
最初に見つけてくれた歯医者さんが紹介してくれた私立の医大の手術は、8月下旬の手術予定と言われた。
早くしろって言われたけど、、、、、、
東京医科歯科大学への紹介状を追加で書いてもらって、検査に行ったら
検査をしている段階で助教と呼ばれる人から、准教授がやってきた。そして、まもなく教授がやってきた。
これって、、、、、「やばいの?」と思った。
実家からは母親がやってきた。
そして、数日後の検査結果の説明に母が同行してもらい一緒に説明を聞いた友人は驚きを隠せなかった。
「えー検査の結果、悪性腫瘍と判断しました。ただし、まだ小さいので早めに手術します。手術は8月5日にします。入院は8月2日です」
入院は明日?
東京医科歯科大学の教授が急ぐということはがん細胞が転移しているのか?とビビったけどとりあえずなんとか助かることが大事。
子供がまだ小さいからね。
子供のことだけを考えた。私がいなくなったらこの子はどうなるのだろうか?
がん細胞を殺す食材はなんだろうか?

何も根拠はないのかもしれないけど、ゴーヤとメカぶを毎日食べることにした。
TikTokでゴーヤががん細胞を攻撃する効果があるとアメリカの研究チームが発表したって。
それを見てなんの根拠もないだろうと思ったけどゴーヤを毎日食べることにした。
ゴーヤは毎日2本食べた。1本は、朝、ヨーグルトと一緒にミキサーでスムージーにして、ニンジンも入れて飲んだ。
ゴーヤチャンプルは毎日作り食べた。
家にある化学調味料は全て捨てた。本だしも捨てた。味噌汁は鰹節で出しをとり真面目に作ることにした。
料理の本なんて見たこともない友人が本屋さんで、料理レシピ本を読み漁り大量に購入。レシピに化学調味料、添加物が使われている本は買わなかった。
面倒でも、めんつゆは自分で出しをとっては、粗熱をとり冷蔵庫で寝かせてから、部分的に冷凍保存して使うようになった。
手前味噌というが味噌を作っている小さな製造メーカーから取り寄せる
味噌、醤油、塩に至るまで、徹底的に見直してみた。
自分が30代前半で癌になったのは、自分の生活習慣が悪いからと友人は決めつけている。
結果的に旦那さんから「やればできるじゃないか」とお褒めをいただく始末。
急に家事に目覚めた友人は、ハウスダストにもきを使い始め、家に溜まっている使わないものを大量に処分した。
「家の中が広くなった」と喜んでいる。
「今まで何してたの?」
仕事と育児を両立するためには、何を犠牲にするか。
手抜き料理と言われようが、料理は15分で作り終わる。
そう思って割り切っていた。
そんな友人は「めんつゆ」を作るに何時間かけているの?
料理にかける時間を確保するために、仕事の効率化を図る必要があった。
そのため、スケジュール管理がルーズだった友人は、かなりシビアに手帳に書き込み頭にスケジュールを入れるようになった。
「もうボケ主婦は卒業だ」と宣言していた。
手術が行われ麻酔が覚めた時の激痛に耐える
手術後の痛みはきつかった。
「生きているから痛いの」と自分に言い聞かせて、看護師さんが打ってくれる注射だけが痛みからの解放だった。
そして、3日で痛みは亡くなった。
鼻からチューブが繋がれて栄養剤が投与されていた。
トイレに行くのも大変だった。
でも、手術後7日で退院できた。
癌の家系なんだよね
父も癌で早々と他界していたから、友人は「自分もいつかは癌になる」と思っていた。
30代の前半に癌ができるとは予想もしていなかった。
化学的な根拠は全くないけど、添加物がたくさん入ったコンビニ弁当を毎日食べて仕事していたし、帰ってからも、添加物の塊のような食事をしていた。
自分で作れるものは全て作るようになって肌が絶好調になった
敏感肌で化粧水もオーダー化粧水を使っていた友は「人生最高の肌が手に入った」と自慢げだ。
今までアレルギー反応を起こしていた化粧品も全く問題なく使える。
朝起きて、洗顔するとすごいハリのある肌になっている。
なんということだ。
「あなたがいつも言っていたよね。医食同源とね。ほんとにそうだよ。できる限り食事は自分で作らないと体が悪くなることがわかった」
今まで見たことがない元気さだった。
そういえば、あばあちゃんが「苦いものは体にいいのだよ。蕗のとうとかね。食べねーとダメだぞ」とよく言っていたよな。
昔の人は、知らず知らずに知っていたのかもね。
「なんでも手作りで作るから美味しい健康ご飯だよ」とおばあちゃんの言葉を思い出した。
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